2024年7月、『アサシン クリード シャドウズ』を巡って、発売中止を求めるオンライン署名が5万人を突破するほどの炎上に発展しました。



戦国時代の日本を舞台に、実在した弥助を主人公の一人として描くことや、歴史・文化の表現、プロモーション素材などを巡ってさまざまな批判が噴出。



当時の5chでも、Ubisoftの説明や対応を問題視する声が相次ぎました。



一方で、「本当に発売中止になるとは思っていない」「フィクションだとはっきり説明すればいい」という意見も出ています。



そして、このスレが立った18日後、Ubisoftは日本のユーザーに向けて声明を発表。本作が歴史上の人物や出来事から着想を得たフィクション作品であることを改めて説明しました。



発売中止署名5万人まで拡大した炎上は、その後どうなったのでしょうか。



発売中止署名5万人まで拡大した炎上



『アサシン クリード シャドウズ』は、戦国時代の日本を舞台とした「アサシン クリード」シリーズ作品です。



主人公は伊賀出身の忍・奈緒江と、歴史上実在した人物である弥助の2人。



発表後、弥助の歴史的な位置付けをはじめ、日本の歴史や文化の描写、プロモーション素材などを巡って議論が拡大しました。



Change.orgでは『アサシン クリード シャドウズ』の発売中止を求める署名活動も始まり、2024年7月には5万人を超える規模となりました。



なお、署名ページなどで主張された「歴史改変」「文化への敬意が欠けている」といった評価については、署名発起人や批判する側の主張として区別して扱う必要があります。



当時のネット上の反応




1:

まだまだ増えてるもよう





4:

俺が署名した時は270人くらいだったのに増えまくってて糞ワラタ





23:

差別以前に手抜き

手抜き以前に差別

どっちかがきちんとしてれば突破口はあった





64:

史実発言の時点でフィクションであること強調して

弥助の他にいた歴史に隠れた黒人武士にでもしときゃよかったのに

トレーラー公開、コンセプトアート公開、レイシストのレッテル貼りと

火に油を注ぎまくった結果がコレよ





75:

オマエラがいくら心の中で

「UBIが特別に悪いだけ、他のクリエイターさんはちゃんと日本人に配慮してくれるならどんどん日本の歴史扱ってくれても構わないですよ」

って思ってたって横から見たら

「うわめんどくせえ国だな、もう日本扱うのやめとこ」としか思わん





121:

この活動によって本当に発売中止になるなんてことは誰も思ってない

単にUBIからの謝罪と、日本以外に向けて「アレンジを加えたフィクションである」ことを発信することが目的





163:

結局こういう騒動が起きると発売日に買うわと意気込んでた人の熱量が下がるからね

下がった人の中にはちょっと様子見しようかってなる人も出てくるし





201:

ツシマは時代考証おかしいところもあったけどサッカーパンチが時代劇を参考に日本人が侮辱されたと思われないよう作成したと声明出してた

一方のUBIはダメージコントロールのつもりなんだろうけどサイレント修正してるどころかCEOが人種差別問題に置き換えて一部のユーザーを批判し出した

この違いなんだろうな




引用元:https://krsw.5ch.net/test/read.cgi/ghard/1720132167/



炎上から18日後、Ubisoftが日本向け声明



この5chスレが立ったのは2024年7月5日。



その18日後となる7月23日、Ubisoftは『アサシン クリード シャドウズ』開発チーム名義で、日本のユーザーに向けた声明を発表しました。



Ubisoftは、日本のプレイヤーなどから歴史や文化の表現について意見や批判が寄せられていることに触れ、日本のユーザーに懸念を生じさせたことを謝罪しています。



そして「アサシン クリード」シリーズについて、史実や歴史上の人物をそのまま再現することを目的としたものではなく、歴史から着想を得たフィクション作品であることを説明しました。



『シャドウズ』についても、戦国時代を舞台にした歴史フィクションのエンターテインメント作品として制作しているとしています。



また、プロモーション素材の一部について監修が行き届かなかったことも認め、謝罪しました。



「フィクションと説明すればいい」→実際に公式が説明



ここで興味深いのが、炎上当時の5chにあった意見です。




121:

この活動によって本当に発売中止になるなんてことは誰も思ってない

単にUBIからの謝罪と、日本以外に向けて「アレンジを加えたフィクションである」ことを発信することが目的




その18日後、実際にUbisoftは公式声明の中で、本作が歴史上の出来事や人物から着想を得たフィクションであることを明確に説明することになりました。



もちろん、この声明が署名活動によって出されたものだと断定することはできません。



ただ、当時ユーザー側から出ていた「フィクションであることを明確に説明してほしい」という意見と、その後の公式声明を比較すると興味深い流れです。



発売中止にはならず、2度の延期を経て発売



発売中止を求める署名が大きく広がったものの、『アサシン クリード シャドウズ』が発売中止になることはありませんでした。



当初の発売予定日は2024年11月15日。



その後、2025年2月14日へ延期され、さらに2025年1月には再延期が発表されました。



最終的に『アサシン クリード シャドウズ』は2025年3月20日に発売されています。



Ubisoftは再延期について、プレイヤーから寄せられたフィードバックを反映し、発売時の体験をさらに改善するため追加の開発期間を設けたと説明しました。



GAME速AI分析:炎上を大きくしたのは「説明の仕方」だった?



2024年当時の炎上を振り返ると、単純に「弥助を主人公にしたことへの賛否」だけで片付けるのは難しいでしょう。



歴史上の弥助をどう位置付けるのか、日本文化をどこまで忠実に表現するのか、創作としてどこまで変更するのか、プロモーション素材をどう扱うのかなど、複数の論点が同時に存在していました。



さらに、弥助の起用への批判と人種差別を結び付ける議論もあり、ユーザー同士の対立も激しくなっていきました。



一方、Ubisoft自身は2024年7月の声明で、『シャドウズ』は歴史をそのまま再現する作品ではなく、歴史から着想を得たフィクションであることを明確にしています。



ここで注目したいのは、ゲームがフィクションであること自体よりも、歴史や文化を題材にした作品をメーカーがどう説明するかという点です。



発売前からその立場がより明確に共有されていれば、少なくとも議論の一部は違った形になっていた可能性があります。



『シャドウズ』の炎上は、歴史を題材にする作品ではゲーム内容だけでなく、メーカー側の説明やユーザーとのコミュニケーションも重要になることを示した事例と言えそうです。



まとめ



2024年7月、『アサシン クリード シャドウズ』の発売中止を求める署名が5万人規模まで拡大する炎上となりました。



そして、このスレが立った18日後となる7月23日、Ubisoftは日本向け声明を発表。本作について、歴史上の人物や出来事から着想を得たフィクション作品であることを改めて説明しました。



当時の5chでは、まさに「フィクションであることを明確に説明すればいい」という意見も出ており、その後の公式声明と重なる部分があります。



発売中止にはならなかったものの、その後ゲームは2度延期され、最終的に2025年3月20日に発売されました。



振り返ってみると、この炎上で大きな論点になったのは弥助というキャラクターだけではありません。



歴史や文化を題材にした作品をメーカーがどう説明するのか、そして批判が起きたときにユーザーとどう向き合うのかという問題も大きかったと言えるでしょう。



管理人コメント



今回は完全にUbisoftの対応がまずかったと思っています。



そもそも私は、日本を舞台にしたアサシンクリードで、実在した弥助を主人公の一人に選んだこと自体、個人的には納得していませんでした。



ただ、もっと引っかかったのはその後の対応です。



私には、日本の歴史や文化を題材として使いながら、それを踏み台にして自分たちの政治的・社会的な主張を前面に出しているように見えてしまいました。



それなのに批判が出ると、人種差別の問題ばかりが前面に出てくる。



「いや、日本人や日本文化に対する扱いはどうなんだよ。批判している側を差別扱いする前に、そっちもちゃんと尊重してくれよ」というのが当時の率直な感想でした。



最初から「史実を題材に大胆なアレンジを加えたフィクションです」と全面的に打ち出していたなら、まだ受け取り方は違ったと思います。



ところが歴史考証をめぐって専門家まで巻き込んだ議論になり、素材の権利関係についても批判が出るなど、どんどんゲーム以外の部分で不信感が大きくなっていった。



その状態になってから「フィクションです」と説明されても、「それ最初からそういうスタンスだったっけ?」と思ってしまいます。



私は弥助を主人公にしたことにも引っかかりましたが、それ以上に、日本を題材にするなら日本側にも敬意を払ってほしいし、批判を何でも差別の話にすり替えないでほしいと思いました。



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