『テイルズ オブ』シリーズで進められている「リマスタープロジェクト」。



過去の人気作品を現行機で遊べるようにする取り組みですが、「なぜ発売順にリマスターしないの?」「次はどの作品なの?」と思った人も多いのではないでしょうか。



実はその理由について、シリーズIP総合プロデューサーの富澤祐介氏が2025年の東京ゲームショウで説明しています。



30年続くシリーズだけに、古い作品ではゲームのソースデータがどこにあるのかを探すところから始まり、見つかったとしてもデータが欠けている場合があるとのこと。



そして2026年現在、その言葉通り『テイルズ オブ エクシリア』『テイルズ オブ ベルセリア』、そして『テイルズ オブ エターニア』と、オリジナル版の発売順とはまったく異なる順番でリマスター展開が続いています。



なぜこんなことになっているのでしょうか。当時の5chの反応と、その後の展開を振り返ります。



『テイルズ』リマスターは「準備できたものから」



2025年9月、東京ゲームショウ2025のステージイベントで、富澤氏が『テイルズ オブ』シリーズのリマスタープロジェクトについて説明しました。



プロジェクトの目的は、過去のシリーズ作品が現在のゲーム機で遊べないという問題を解消すること。



そのため、これまで以上の規模とペースでリマスターを進めているとしています。



一方、シリーズは1995年の『テイルズ オブ ファンタジア』から長期間続いており、作品によって開発会社も異なります。



そのため古いタイトルでは、まずゲームのソースデータがどこに保管されているのか、誰が管理しているのかを調べるところから作業が始まる場合があると説明されました。



さらにデータを発見しても一部が欠落しているケースがあり、その解析だけで数か月を要することもあるとのこと。



本当は『ファンタジア』から順番に出したい



富澤氏自身も、本来ならシリーズの発売順にリマスターしていく方がきれいだと考えていると話しています。



しかし、それを待っていると準備に時間のかかる作品によって、ほかのリマスターまで止まってしまいます。



そこで現在は複数タイトルを並行して調査し、完成への道筋が早く見えた作品から発表・発売していく方針を採用。



「1本でも多く、早くユーザーへ届ける」ことを優先しているわけです。



5chでは「発売順に出してほしい」の声



この説明に対して、5chでは長寿シリーズならではの事情に理解を示す意見がある一方、リマスターの展開方法に厳しい意見も出ていました。



「時間がかかってもファンタジアから発売順で出すべきだったな。」



やはり初代から順番にシリーズを追いたいユーザーにとって、現在の発売順は分かりにくく感じるようです。



「リメイクはもう拝めないんだろうなぁ」



リマスターだけではなく、過去作品を大幅に作り直すリメイクを求める声も。



「言い訳してないでさっさと次を出せ」



一方、長年にわたって外部の開発会社も含めて制作されてきたシリーズであることから、データ管理の難しさを指摘する意見もありました。



「外注でタイトル回してる会社の弊害だし
たとえデータが残っててもどれが最新なのか当時の人でないとわかんないだろ」



「こういうのって版元が製作品ごとにまとめてライブラリー化しないのか?」



そして当時発表されていた『テイルズ オブ エクシリア リマスター』については、こんな反応も。



「リマスターも発売するには苦労があって順番もバラバラにならざるを得なくてってのは理解出来なくも無いけど
エクシリア単品で出すぞって判断だけはマジで理解不能だわ」



その後、本当に発売順はバラバラになった



この発言から約1年。リマスタープロジェクトの展開を見ると、富澤氏が説明していた「準備ができたものから出す」という方針が実際に続いていることが分かります。



『テイルズ オブ エクシリア リマスター』は2025年10月30日に発売。



続いて2016年にオリジナル版が発売された『テイルズ オブ ベルセリア』のリマスター版が2026年2月26日に発売されました。



そして次は、2000年発売のシリーズ第3作『テイルズ オブ エターニア』。



『テイルズ オブ エターニア リマスター』は2026年10月15日に発売予定です。



つまりオリジナル版の年代で並べると、2011年の『エクシリア』、2016年の『ベルセリア』、2000年の『エターニア』という順番。



見事なまでに発売年代とは関係ありません。



逆に言えば、2025年に説明された「準備ができた作品から」という方針が、そのまま現在のラインナップに表れているとも言えます。



なぜ昔のゲームを移植するだけでも大変なのか



ゲームのリマスターというと、「昔のゲームを高解像度にして現行機へ移植するだけ」と思われることもあります。



しかし実際には、ゲームを構成するプログラム、グラフィック、サウンドなどのデータが完全な状態で残っているとは限りません。



特に『テイルズ オブ』のように30年以上続き、作品によって制作体制も異なるシリーズでは、当時の開発環境やデータの保存方法も作品ごとに違います。



さらに古いゲームを現在のハードで動かすには、現行環境への対応、表示の調整、操作性やユーザーインターフェースの改善なども必要になります。



そのため、単純に発売年代の古い順から作業すればいいというわけではないようです。



それでも「リマスターだけでいいの?」という問題



リマスタープロジェクトには、過去作品を現行機で遊べるようにするという大きな意味があります。



実際、ゲーム機の世代交代によって遊ぶことが難しくなった作品を保存し、現在のユーザーへ届けることは長寿シリーズにとって重要です。



しかし一方で、5chの反応にもあるように「リメイクはもうないのか」という期待もあります。



リマスターは基本的にオリジナル作品を尊重しながら遊びやすくする方向ですが、リメイクであればゲームシステムやグラフィック、シナリオの見せ方などを大きく作り直すこともできます。



特に発売当時に評価が分かれた作品の場合、現代の技術と新しい設計思想でもう一度作り直すことで、作品そのものが再評価される可能性もあります。



ただし当然ながら、リマスターより大規模な開発費と人員が必要になるため、ビジネスとして実現するハードルは高くなります。



GAME速AI分析



『テイルズ オブ』のリマスタープロジェクトには、「ゲーム保存」と「シリーズの活性化」という二つの役割があると考えられます。



まず、過去作品を現行機で遊べる状態にすること自体には大きな価値があります。ゲームはハードウェアへの依存度が高く、旧世代機の入手が難しくなれば、作品そのものへアクセスしにくくなるからです。



その意味では、発売順にこだわって完成している作品まで待たせるより、準備できたタイトルから市場へ出していく現在の方式には合理性があります。



一方で、リマスターを継続するだけではシリーズの将来を作ることはできません。



過去作品を保存する施策と、新しい『テイルズ オブ』を生み出す施策は役割が異なります。



リマスターによって過去のファンを呼び戻し、新しいユーザーにもシリーズの歴史へ触れてもらいながら、その関心を新作へつなげられるかが重要になります。



また、リメイクには別の可能性があります。



評価の高い名作を現代向けに作り直す方法だけでなく、当時はゲームシステムや開発環境などの問題で十分に評価されなかった作品を再構築する方法もあります。



ただし、評価の低かったタイトルほどブランド力や販売予測が難しく、大規模な投資を行うリスクも高くなります。企業側が人気作品のリマスターを優先しやすいのは、ビジネス上は自然な判断でもあります。



シリーズ30周年を越えた『テイルズ オブ』にとって重要なのは、過去作品を残すことと、次の時代の作品を作ることをどう両立するかでしょう。



リマスタープロジェクトがゴールなのではなく、シリーズを次へつなぐための入口になれるかが今後の注目点です。



まとめ



『テイルズ オブ』シリーズのリマスターが発売順になっていない背景には、30年以上にわたるシリーズならではの事情がありました。



作品によって開発体制が異なるため、古いタイトルではソースデータの所在確認から始めなければならず、データが欠けていれば解析にも時間がかかります。



そのため現在は複数作品を並行して調査し、「準備ができた作品から発売する」という方式が採られています。



実際、その後も『エクシリア』『ベルセリア』『エターニア』と、オリジナル版の発売年代とは異なる順番でリマスター展開が続いています。



過去作品を現行機で遊べるようにする取り組みは重要です。



しかし、シリーズの未来という意味では、その先にリメイクや完全新作といった新しい挑戦が見えてくるかどうかも気になるところです。



管理人コメント



できれば発売順に出してほしいですね。シリーズを最初から追いかけられる形の方が個人的にはうれしいです。



ただ、それ以上に思うのは、リマスターだけじゃなくてリメイクにも挑戦してほしいということ。



例えば当時あまり評判がよくなかった作品を、今の技術や反省点を生かして思い切って作り直して、「今度こそ再評価させてやる!」くらいの心意気が見たいんですよね。



もちろんビジネスなので、評価が悪かった作品にもう一度大きなお金をかけるなんて簡単じゃないのは分かっていますw



でも長く続いているシリーズだからこそ、昔の作品をそのまま遊べるようにするだけじゃなく、「この作品をもう一度輝かせたい」という展開も見てみたい。



正直、これから先ずっとリマスターばかり出してシリーズを維持するだけなら、「もう畳んでもいいんじゃない?」とまで思ってしまいますね……w



やっぱり『テイルズ』には、過去作の保存だけじゃなくて、新しい挑戦もしてほしいです。



情報元




ファミ通.com - 『テイルズ オブ』リマスタープロジェクトについて富澤祐介Pが語る

バンダイナムコエンターテインメント - 『テイルズ オブ』シリーズ情報

『テイルズ オブ』シリーズ リマスタープロジェクト公式サイト

5ch - 元スレッド